トピックス 音声外科
音声外科手術前後の音声評価について
笠 誠一
1
1九州大学医学部耳鼻咽喉科教室
pp.125-128
発行日 1990年2月20日
Published Date 1990/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411900021
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はじめに
音声外科のための特別な音声検査というものはない。音声検査のデータが術前は手術の適応の判断や手術手技決定の資料となり,術後は手術による治療効果の判定の資料となるのは他の外科治療の場合と同様である。
近年,外科的に治療できる音声疾患はラリンゴマイクロサージャリーの発達により,だれでも簡単に手術することが可能となった。しかし,本手術を従来からある局所麻酔下に行う喉頭鉗子を用いた摘出と同じように,単なる腫瘍・腫瘤の摘出方法としてとらえ,音声障害の評価を十分に行うことなく,施行している施設もあるのは困ったことである。
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