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特集 細菌感染に立ち向かう—抗菌薬使用の新常識
《押さえておくべき現状と対策》
結核に関する最近の動向と治療
Recent trends and treatment on tuberculosis
佐々木 結花
1
Yuka Sasaki
1
1複十字病院呼吸器センター(呼吸器内科)
pp.427-431
発行日 2019年5月20日
Published Date 2019/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411202093
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POINT
●本邦の結核罹患率は緩徐ながら減少している。内因性再燃で発症する高齢者に偏在しているが,若年層では新たに外国人結核患者が増加し,20歳台の結核患者数は外国人が日本人より多数となった。
●薬剤感受性結核の標準治療は,初期2か月にはイソニアジド(INH)+リファンピシン(RFP)+ピラジナミド(PZA)に,エタンブトールないしはストレプトマイシンを併用し,維持期4か月にはINH,RFPを用いる6か月治療である。
●結核治療を成功させるためには,結核菌を確保して薬剤感受性を確認し,それによって治療薬を正しく選択する必要がある。
●多剤耐性結核は海外で大きな問題であり,本邦に外国人結核患者が増加しつつあることから,本邦で治療を行う多剤耐性結核症例が増加する可能性がある。
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