Japanese
English
特集 大腸の非腫瘍性疾患—外科医のための診療指針
腸結核の最近の動向
Intestinal tuberculosis:The status of today
舟山 裕士
1
,
佐々木 巖
1
,
松野 正紀
1
Yuji FUNAYAMA
1
1東北大学医学部第1外科
キーワード:
結核
,
腸結核
,
Crohn病
Keyword:
結核
,
腸結核
,
Crohn病
pp.1547-1550
発行日 1999年12月20日
Published Date 1999/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903975
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
結核は近年患者数の激減とともに忘れ去られた存在となりつつあるが,逆にここ2年間は結核罹患率,発生患者数は増加傾向であり,厚生省は先般,結核緊急事態宣言を発表した.腸結核は原発性腸結核と思われる症例がむしろ多く,また腸結核の発生数は集計を見る限り少なくとも減少傾向にはない.近年急増しているCrohn病との鑑別においても,また治療においても腸結核は常に留意していなくてはならない疾患である.従来の診断法に加えDNA診断あるいは血清学的診断により迅速かつ正確に診断が可能となった.これらの検査法を腸結核の病態を十分理解したうえで活用することにより,より的確な診断,治療が行えるようになるものと考えられる.
Copyright © 1999, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.