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テニス界の“生きるレジェンド”フェデラー選手が絶好調です。昨年のウインブルドン準決勝で膝を負傷して以来,リオ五輪と全米オープンを含むシーズンの残り全試合を欠場。このまま引退かと心配されましたが,年頭の全豪オープンで半年ぶりに復帰すると錦織選手やナダル選手らトップクラスを次々と倒して堂々の優勝。続くマスターズ2大会でも連続優勝すると,全仏オープンをスキップ。体調万全で臨んだ全英オープンでは全試合ストレート勝ちで5年ぶり8回目の優勝を遂げ,まるで35歳にして再び全盛期を迎えたようです。対照的に長年にわたり世界ランク1位を維持してきたジョコビッチ選手が最近,調子を落としているのを見ると,過酷なツアーで蓄積した疲労や度重なる故障と決別するには時に思い切った休養が必要なのでしょう。レジェンドとは比べるべくもありませんが,就任当時40歳だった小生も,ちょっと張り切って頑張ると疲れが溜まる年齢になってきました。「ここぞ」というときに頼りになる親分で居続けられるよう,意地を張って無理をせず,教室員に頼りながらコンディショニングに気をつけたいと思う今日この頃です。
さて,本号の特集は「レーザー治療の最前線—コツとピットフォール」です。1961年にルビーレーザーが網膜剝離に対する光凝固治療に応用されて以来,医療用レーザーの開発が進み,耳鼻咽喉科頭頸部外科領域においてもアルゴン,CO2,半導体,ルビー,YAG,KPTとさまざまな医用レーザーが各々の切開・凝固・蒸散の特性を活かして用いられています。本号では10名のエキスパートに中耳・内耳手術,鼻アレルギー,唾石,咽喉頭腫瘍などに対するレーザー治療のコツとピットフォールをご解説頂きました。中耳手術,鼻アレルギー,喉頭がんでは動画もご提供頂いていますのでスマフォで是非ご覧ください。投稿論文はオトガイ部類皮囊胞,ドロップアタック,頸部魚骨異物の3編です。こちらも是非,ご一読頂き日常診療の参考にして頂けると幸いです。
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