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あとがき
丹生 健一
pp.296
発行日 2020年3月20日
Published Date 2020/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411202328
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1月30・31日の2日間,沖縄で第30回日本頭頸部外科学会総会・学術講演会が開催されました。沖縄の魅力に誘われて,一般演題数は日耳鼻総会・学術講演会に迫る430題。生憎の寒波でしたが,その分,多くの参加者が会場に留まり30周年に相応しい活気に満ちた学会となりました。耳科学・鼻科学・口腔咽頭科学・喉頭科学に加え,境界領域の顎顔面・頸部・頭蓋底を包括する頭頸部外科学の確立を目指して1990年に設立された本学会は,2009年度から頭頸部がん専門医制度事業,2019年からロボット支援手術の指針・教育プログラム作成,講習会事業を開始し,多くの会員の支持を得て会員数も年々増加し,30年間に大きな飛躍を遂げました。やっぱり皆な手術が大好きなんですね。本学会の益々の発展を祈念いたします。
さて,今月号の特集は超音波検査です。超音波検査は従来から甲状腺や唾液腺の診療に用いられてきましたが,食わず嫌いでここまで距離を置いてきてしまった読者も多いのではないでしょうか? 斯く言う私もその1人でしたが,最近,非常に鮮明な画像が得られるようになり,宗旨替えして自分のブースに置いてリアルタイムで診療に使うようになりました。ということで,本号では「頸部エコーを使いこなす」と銘打って,まず入門編として,今さら聞けない基本的な使い方から,甲状腺疾患・唾液腺疾患・頸部リンパ節・頸部良性疾患について描出のコツと所見の読み方を,応用編として頸動脈エコーや舌がんの深達度測定,超音波ガイド下穿刺吸引細胞診,経皮的エタノール注入療法について,それぞれ第一線でご活躍中のエキスパートに解説していただきました。
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