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5月19日から21日にかけて名古屋国際会議場にて村上信五会長のもとに第117回日本耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会が開催されました。耳鼻咽喉科専門医制度が改訂されて初めての総会ということもあり,大勢の会員が参加していました。中でも,専門医の更新に必須の単位が取得できる臨床セミナーの会場はサテライト会場も含めて満杯で立ち見が続出。殺気立っていました。医学生・初期研修医向けのパネルディスカッションやハンズ・オン・セミナーも盛況で,耳鼻咽喉科・頭頸部外科の明るい未来を予感させてくれました。一方で,メイン会場が煽りを食って寂しかったのはちょっと残念でした。今後は単位を取れるセミナーは早朝に並列で開催し,日中は本来の学術講演を皆さんが聴講できるようにするべきですね。そう言えば,現在の2年目研修医の世代から,耳鼻咽喉科専門医となるためには筆頭著者で論文を執筆していることが必須条件となります。学会誌と違って本誌は共著者に入会していただく必要はありません。専門医を目指す専攻医の皆さん,初めての論文投稿は,是非,本誌にお願いします。
さて,今月の特集は「異物」です。耳鼻咽喉科・頭頸部外科領域の異物は,外耳・中耳,鼻副鼻腔,口腔・咽頭,喉頭・気管・食道と多岐にわたります。当然のことですが,ほとんどの症例は救急患者として受け入れ体制の不十分な時間外に受診します。しかし,外耳道や鼻腔の異物はまだしも,気道や咽頭・食道の異物では重篤な呼吸障害や食道穿孔など致命的な病態を招くリスクがあり,早期の診断と迅速な対応が求められます。そこで,本特集では,「もう困らない!異物摘出マニュアル」と題して,第一線の現場で耳鼻咽喉科・頭頸部外科領域の異物を取り扱っている経験豊富な先生方に,ご自身の経験を踏まえて各領域の異物に対する対応を解説いただきました。「いざ」というときのために,ぜひ,ご通読いただくことをお願いいたします。
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