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今日は12月30日,2014年も残すところあと2日となりました。なんだかSTAP細胞に始まりSTAP細胞で終わったこの1年,読者の皆様はいかがお過ごしでしたでしょうか? 東京オリンピック開催決定,青色LEDのノーベル物理学賞受賞,錦織選手や田中投手の大活躍など明るい話題が沢山ありましたが御嶽山噴火や広島北部の土砂災害など今年も自然災害で多くの方が亡くなられました。被害者の皆様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。年末の総選挙を経て安倍政権は第3次内閣をスタートさせました。景気拡大や集団的自衛権の取り扱いなど,2015年はその真価が問われる年ですね。日本がより良い方向へ進むことを願います。
さて,2月号の特集は「膿瘍—マネジメントとピットフォール」です。毎年のことですが,冬場になると膿瘍を形成して緊急入院となる患者さんが増えてきます。咽頭の膿瘍は気道狭窄,中耳や鼻・副鼻腔の膿瘍は髄膜炎や脳炎,頸部の膿瘍は縦隔炎をきたしやすく,これだけ医療水準が高いわが国でも,治療のタイミングが遅れると命取りになりかねません。そこで,本号では,耳性頭蓋内膿瘍を中川尚志先生(福岡大学),鼻性頭蓋膿瘍を坂井田 寛先生(三重大学),唾液腺膿瘍を河田 了先生(大阪医科大学),口腔底膿瘍と口腔底蜂窩織炎を坂東伸幸先生(北斗病院),咽後膿瘍を鈴木正志先生(大分大学),扁桃周囲膿瘍を余田敬子先生(東京女子医科大学),深頸部膿瘍を西野 宏先生(自治医科大学)にご執筆いただきました。エキスパートの解説をお読みいただき,この冬を乗り切ってください。原著論文も,盲聾高齢者(永井遼斗論文)や声帯癒着症に対するステロイド注入(井上麻美論文),Waardenburg症候群に対する人工内耳(大友章子論文),ワルチン腫瘍から生じた耳下腺癌(草間 薫論文),歯ブラシによる咽頭腔外異物(山本圭佑論文)など興味深い作品が揃いました。こちらもぜひご一読ください。
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