増刊号 画像診断パーフェクトガイド―読影のポイントとピットフォール
部位別診断法
Ⅱ.鼻・副鼻腔
多発血管炎性肉芽腫症と悪性リンパ腫
駒林 優樹
1
,
原渕 保明
1
1旭川医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科
pp.138-143
発行日 2014年4月30日
Published Date 2014/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411102823
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画像診断の狙い
■多発血管炎性肉芽腫症
多発血管炎性肉芽腫症(granulomatosis with polyangiitis:GPA/Wegener肉芽腫症から2011年の国際学会にて改称)は,①鼻,耳,眼,上気道および肺の壊死性肉芽腫性病変,②全身の中小血管の壊死性肉芽腫性血管炎,③腎の壊死性半月体形成性腎炎を3徴とする難治性の全身性血管炎である。このため,鼻副鼻腔のみならず,耳や眼窩,肺,腎といった全身臓器へ疾患の進展を評価していく必要がある。また,本疾患の鑑別疾患としては,あとに述べる鼻性NK/T細胞リンパ腫が重要である。
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