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特集② 耳鼻咽喉科領域のジェネリック医薬品とサプリメント
ジェネリック医薬品の薬効と安全性,副作用
Efficacy of generic medicines, safety and side effects
折井 孝男
1
Takao Orii
1
1NTT東日本関東病院薬剤部
pp.982-989
発行日 2013年11月20日
Published Date 2013/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411102667
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POINT
●患者はジェネリック医薬品(GE)に対して思い込みや先入観をもっている可能性がある。そのため,医療者はGEについての情報を適切に患者に伝える必要がある。
●医薬品を有効成分と製剤に分けてみるとGEを理解しやすい。GEの有効成分は先発医薬品(先発品)の有効成分と同一の化合物であり薬理作用は同じである。製剤としての先発品との同等性,有効性・安全性は先発品の剤形変更時などと同様に,生物学的同等性試験によって確認されている。
●先発品とGEの工場生産時にかかるコストは,両者の薬価の差ほどあるわけではない。GEは製剤のみを開発することから,開発費と普及にかかるコストが先発品よりも少ない。これがGEの薬価を低く設定できる理由として説明できる。
●病院で先発品からGEに切り替え前後の臨床効果と安全性評価を1,000症例規模で実施した結果,いずれも有意な変化はなかったとの報告がある。また,GEへの懸念や疑問などが指摘された論文などについて公的機関で検討された結果,「今日の治療指針2012」耳鼻咽喉科の項に記載がある医薬品に品質上問題があるGEはみられなかった。
●「今日の治療指針2012」耳鼻咽喉科の項に記載がある医薬品106品目のうち先発品は96品目あり,2013年10月時点でGEに切り替えが可能な先発品は73%(70品目/96品目)と少なくない。
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