特集 知識が安心につながる ケアに役立つ薬のはなし
―知っておきたいパート1―ジェネリック医薬品のはなし
松山 賢治
1
1共立薬科大学臨床薬学講座
pp.512-517
発行日 2007年6月1日
Published Date 2007/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661101009
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ジェネリック医薬品とは何か
ジェネリック医薬品(後発医薬品)という名称は,欧米において多くのジェネリック医薬品が,含有されている有効成分の一般的名称(Generic name)を冠して販売名としていることに由来しています.日本の後発医薬品は,先発医薬品と同じく各メーカーが勝手に商品名をつけていますので,本来これを「ジェネリック医薬品」と呼ぶのはおかしいことになります.薬事行政上の公文書では「先発医薬品」に対する「後発医薬品」という名称を使用しています.
ジェネリック医薬品とは,既承認の先発医薬品(新薬・標準製剤)と同一の有効成分を同一量含有する同一投与経路の製剤(例えば錠剤,カプセル剤)で,効能・効果,用法・用量が原則的に同一であり,先発医薬品(ブランド)と同等の臨床効果が得られる医薬品を指します.ジェネリック医薬品の開発は,先発医薬品の特許権が切れ,再審査期間が終了したものについて申請が可能で,開発期間は先発品が20~25年かかるのに対してジェネリック医薬品は2年から3年で,経費も1/30以下ですみます.このためジェネリック医薬品の薬価は先発医薬品に比べて安いわけです.
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