特集 最新の診療NAVI―日常診療必携
Ⅳ.音声・嚥下・睡眠の診療NAVI
3.嚥下障害
兵頭 政光
1
,
西窪 加緒里
1
1高知大学医学部耳鼻咽喉科
pp.105-108
発行日 2012年4月30日
Published Date 2012/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411102142
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Ⅰ 疾患の概説
嚥下障害は,口腔から胃までの食物の円滑な搬送が障害されることによって起こる症状を総称し,その原因は脳血管障害や神経・筋疾患をはじめとして非常に多岐にわたる。特に重要な症状は誤嚥であり,そのほか嚥下困難,咽頭残留感,嚥下痛,鼻咽腔逆流などがある。嚥下運動は口腔準備期,口腔期,咽頭期,食道期に分けられるが,このうち最も複雑で臨床的に問題となるのは,反射運動により食物を咽頭から食道に搬送する咽頭期である。
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