特集 最新の診療NAVI―日常診療必携
Ⅳ.音声・嚥下・睡眠の診療NAVI
2.咽喉頭異常感
齋藤 幹
1
1神戸大学大学院医学研究科耳鼻咽喉科頭頸部外科学分野
pp.100-103
発行日 2012年4月30日
Published Date 2012/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411102141
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Ⅰ 疾患についての概説
喉の違和感を主訴に病院を受診する患者は多い。咽頭癌や甲状腺癌など悪性腫瘍に注意を払う必要があるのはもちろんであるが,一方で器質的な病変を認めず,診断に苦慮することも少なくない。咽喉頭異常感は「患者が咽喉頭に異常を訴えるが,通常の耳鼻咽喉科的視診によっては,訴えに見合うような器質的病変を局所に認めないもの」と定義されており1),除外診断名であるため詳細な問診ののち原因となりうる疾患を想定し,局所的,全身的な検査を行う必要がある。
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