特集 耳鼻咽喉科感染症の完全マスター
Ⅲ.診断・治療をマスターする
16.頭頸部癌と感染症
丹生 健一
1
1神戸大学大学院医学研究科外科系講座耳鼻咽喉科頭頸部外科学分野
pp.296-299
発行日 2011年4月30日
Published Date 2011/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411101862
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Ⅰ はじめに
頭頸部癌の手術では口腔咽頭粘膜の切開を伴い,準清潔手術あるいは汚染・感染手術となることが多い。死腔や瘻孔形成によって感染を生じることもあり,手術部位感染症(surgical site infection:SSI)は術後管理における重要なポイントである。一方,最近,頭頸部癌の治療において主要な役割を担うようになってきた化学放射線療法(concomitant chemoradiotherapy:CCRT)では,発熱性好中球減少はしばしばみられる副作用・合併症であり,感染対策は治療完遂の鍵となる。
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