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chemodectoma (C)は化学感受体たる非クロム親和性神経節の睡瘍で頸動脈球のglomus tumorなどが頸部代表。著者らMichigan大学1930−1965年の40例を精査した。carotid body14例(CB),glomus jugulare(CG)23例,vagal body (CV)3例。平均年齢CB 45歳,CG 48歳,CV 49:歳で大休同じ,♂13,♀27(CGが♂4に対し,♀19)で女子に多い。所見は頸部腫瘤(11例),喉頭下腫瘤(5),嗄声(3),めまい(1),顔面神経麻痺(2),声帯麻痺(2)で,診断までの症状持続2,1年(平均)。CG 23例の症状は聾(conduction deaf)(16例),めまい(7),耳鳴り(12),aural pain(8),耳の充満感・鼓動(6),顔面麻痺(6),第9-12神経麻痺(3),声帯麻痺(2),症状持続2.3年(平均)。臨床経過がくわしく述べられているが,follow upデータはCB 5年以ヒ追及しえたもの13例,局所再.発3例,第2の原発C発生2例,腫瘍存在のまま生存1,まつたく腫瘍なく健存8例,死亡4。ただし手術死なし,CG 5年以上follow up 19例。局所再発9例,腫瘍存在のまま生存3例,全く腫瘍なく健存11例,死亡5例,CV 5年以上follow up 3例。これはすべて全治健存。CGの治療法と経過は,鼓室切開・切除6例,再発2例,5年後に腫瘍あるまま生存5例で残る1例はfollow upできなかつた。乳噛突起根治切除10洌,再発6例,12年follow upし腫瘍なくまつたく健全3例,腫瘍あるまま生存5,死亡なし。不完全な乳噴突起切開ないし照射7例,再発1例,腫瘍をのこしたまま生存4,死亡3(腫瘍死1,他因死2)。組織学がくわしい。文献に一致し,照射はCに無効。したがつて根治手術がのぞましいが,手術死30%(CB)というのが古く報ぜられたが,低体温法で,手術死はゼロ近くにしうるらしく,著者成績もゼロであつた。CGの平均生存期間は6年だから,著者成績はきわめてよい。
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