Japanese
English
シリーズ DPCに対応したクリニカルパスの実際―悪性腫瘍
③口腔:舌部分切除術
③A clinical pathway of the partial glossectomy
畠山 博充
1
,
福田 諭
1
Hiromitsu Hatakeyama
1
1北海道大学大学院医学研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科学分野
pp.255-259
発行日 2008年3月20日
Published Date 2008/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411101225
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Ⅰ はじめに
医療内容の標準化・効率化,質の向上を目的としたクリニカルパス(以下,パスと略す)の導入が各分野で進んでいる。頭頸部癌領域においてはそのバリアンスが多く,一般にパスの導入が困難と考えられていた。しかし,同一疾患・病期かつ症例数が比較的多いものについては積極的にパスが運用され,効率化が進んでいる1)。
早期舌癌は症例数も多く,また再建を必要としない舌部分切除術施行例は術後経過も安定しており,当科ではほぼ全例でパスを施行している。今回は頸部郭清の有無を問わず,pull-through法および再建術の適応とならない2)T1あるいはearly T2の舌部分切除症例に対するパスについて紹介する。
早期舌癌で舌部分切除術目的に入院した場合において,DPC(diagnosis procedure combination)では頭頸部悪性腫瘍の手術あり(舌悪性腫瘍切除)と分類され,分層植皮術を伴う例では,入院期間Ⅰ未満(1日当たり2,485点)は最初の9日間,入院期間Ⅱ未満(1日当たり1,873点)は10~18日目,入院期間Ⅱ以上(1日当たり1,592点)は19~40日,入院41日以降は出来高払いとなる。分層植皮を伴わない例では短縮され,入院期間Ⅰ未満(1日当たり2,576点)は最初の8日間,入院期間Ⅱ未満(1日当たり1,946点)は9~16日目,入院期間Ⅱ以上(1日当たり1,592点)は17~32日,入院33日以降は出来高払いとなる3)。
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