Japanese
English
シリーズ DPCに対応したクリニカルパスの実際―悪性腫瘍
②中咽頭:側壁T2症例
②T2 lateral oropharyngeal carcinoma
安藤 瑞生
1
,
浅井 昌大
1
Mizuo Ando
1
1国立がんセンター中央病院頭頸科
pp.169-180
発行日 2008年2月20日
Published Date 2008/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411101212
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Ⅰ はじめに
国立がんセンター中央病院頭頸科では2003年よりクリニカルパス(以下,パスと略す)の導入を始めた。当初は舌部分切除術や甲状腺手術,頸部郭清術単独などのシンプルな術式に限って運用し,対象を順次拡大してきた。現在では,遊離皮弁による再建手術を含む多くの術式においてパスを運用している。
パス運用の要点はアウトカムの設定およびバリアンスの分析・対応であり,パスの導入に当たっては,バリアンス分析を可能にする症例数の蓄積が見込めることがまず必要である。症例数の割に術式が多い頭頸部癌手術においては,細かな疾患・術式単位のパスを作成してしまうと,多忙な病棟業務のなかで簡便な指示セットとしてのみ使用され,パス本来の目的を見失いかねない。現在,当科では中咽頭側壁T2の手術症例(遊離皮弁による再建なし)を単独のパスとしてではなく,『口腔咽頭手術』というパスの対象疾患のひとつとして運用している。
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