Japanese
English
目でみる耳鼻咽喉科
涙囊癌の治療経験
A Case Report of Columnar Cell Carcinoma in the Lacrimal Sac
岩元 純一
1
,
太神 尚士
1
,
小笠原 圭子
1
,
佐野 啓介
1
,
片岡 真吾
1
,
川内 秀之
1
Junichi Iwamoto
1
1島根医科大学耳鼻咽喉科学教室
pp.430-431
発行日 2003年6月20日
Published Date 2003/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411100944
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頭頸部領域に発生する腫瘍の中で,涙囊原発の腫瘍は国内外併せて約300例が報告されている1,2)。その初期症状が慢性涙囊炎に類似しているため,確定診断が困難であり,悪性腫瘍の場合には治療の開始が遅れると予後不良となる3,4)。涙囊原発の悪性腫瘍で周囲組織への浸潤が疑われる進行例では,涙囊や鼻涙管とともに鼻・副鼻腔,眼窩構成骨や眼窩内容を含めた拡大手術が必要となり,耳鼻咽喉科・頭頸部外科医の果たす役割は大きい5)。
今回,当科で経験した涙囊原発の移行上皮癌症例について報告する。
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