Japanese
English
シリーズ 耳鼻咽喉科における日帰り手術・短期入院手術
⑧頸部囊胞性疾患手術
⑧Surgery of Cervical Cysts
今手 祐二
1
Yuji Imate
1
1山口大学医学部耳鼻咽喉科学教室
pp.657-664
発行日 2004年8月20日
Published Date 2004/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411100651
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
I.はじめに
頸部の囊胞性疾患としては,先天性の鰓性囊胞をはじめとしてリンパ管腫やガマ腫,リンパ節炎,囊胞状を呈した腫瘍などがある。
本稿ではこれらの囊胞性疾患の中で代表的と考えられる先天性囊胞について述べる。先天性囊胞は診断も比較的容易であり,治療は手術による摘出が第1選択となる。囊胞の摘出自体はそれほど困難ではないが,頸部は神経・血管をはじめとした重要臓器が存在するため,いかに安全確実に囊胞を摘出するかが問題となる。先天性囊胞は頸部の広い範囲に発生の可能性があり,それぞれの発生部位により手技や注意点が異なる。本稿では,摘出手術に際して特に注意が必要である甲状舌管囊胞(図1- ①),第1鰓裂囊胞(図1-②),第2鰓裂囊胞図1-③)について述べる。
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.