Japanese
English
特集 甲状腺疾患の診断と治療
4.甲状腺悪性腫瘍の手術
4.Surgery for malignant thyroid tumors
小川 徹也
1
,
長谷川 泰久
1
Tetsuya Ogawa
1
1愛知県がんセンター中央病院頭頸部外科
pp.299-303
発行日 2006年4月20日
Published Date 2006/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411100046
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Ⅰ.はじめに
甲状腺悪性腫瘍は高分化型癌乳頭癌や濾胞癌の頻度が高く,なかでも乳頭癌が大部分を占める。高分化癌の予後はきわめてよい。治療方法としては,手術治療が第1選択である。
われわれの施設では,低リスクの甲状腺分化癌症例で,腫瘍が片側葉にのみ存在し頸部リンパ節転移がみられない症例に対しては,以下に述べる甲状腺葉峡切除術,気管周囲郭清術を基本術式としている。しかし腫瘍が両葉に存在する症例や,遠隔転移などがみられ術後131I内照射治療を予定している症例などでは,甲状腺全摘術,両側気管周囲郭清術を施行している。
今回,甲状腺悪性腫瘍の手術治療について述べるが,頻度の高い甲状腺分化癌の手術方法について基本術式である甲状腺葉峡切除術,気管周囲郭清術を中心に述べる。
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