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特集 耳鼻咽喉科とウイルス
4.耳鼻咽喉科におけるEBウイルス
4. EB virus infection in the fields of otolaryngology
荒木 倫利
1
Michitoshi Araki
1
1大阪医科大学耳鼻咽喉科学教室
pp.39-44
発行日 2006年1月20日
Published Date 2006/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411100006
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Ⅰ.はじめに
EBウイルス(Epstein-Barr virus,以下,EBV)は,1964年にEpsteinとBarrらによりバーキットリンパ腫の培養細胞中に発見された。彼らは,バーキットリンパ腫の器官培養からリンパ芽球様細胞株を樹立,電子顕微鏡によって細胞中にヘルペスウイルスに似たウイルスを発見し,このウイルスはがんウイルスとして注目された1,2)。その後の研究により,バーキットリンパ腫,上咽頭癌,ホジキン病,胃癌,NK/Tリンパ腫といった悪性腫瘍や血球貪食症候群,慢性活動性EBウイルス感染症,自己免疫疾患などとのかかわりが明らかとなってきている3)。本稿では,EBウイルス感染の基本的事項を示すとともに耳鼻咽喉科領域の代表的疾患について述べる。
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