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特集 ウイルス疾患の検査法
ウイルス検査技術
EBウイルス
Epstein-Barr virus
中村 正夫
1
1国立病院医療センター臨床検査科細菌
pp.1292-1296
発行日 1975年11月15日
Published Date 1975/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542909180
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EBウイルス(EBV)はEpstein1)らによってバーキットリンパ腫(BL)由来の樹立細胞中に見出され,その後,伝染性単核症(IM)2)および上咽頭癌(NPC)3)にも深い関連のあることも知られてきた.もしEBVがこれら疾患の病原体であるとすれば,ヒトの悪性腫瘍の原因になるということと同時に,一つのウイルスが,腫瘍のみならずIMのような非腫瘍性の疾患をも起こすということになり,臨床ウイルス学的にも興味あるものと考える.しかも,抗体保有状況を調べた結果では,わが国においてもこのウイルスはかなり広く浸淫しており,2歳くらいまでの間にほとんどのものが感染するらしいことも分かってきた4).それにもかかわらず,わが国においてどのような疾患を起こすかについてはほとんど分かっていない.
EBV感染症を知るためには,どのような疾患を対象とし,どのような検査を行う必要があるかなどについて,簡単に述べたいと思う.
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