Japanese
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連載 眼科手術のテクニック
白内障手術時における虹彩脱出とレンズグライドの利用
Effective usage of lens glider for iris prolapse in the course of phacoemulsification cataract surgery
稲見 達也
1
,
高瀬 正郎
1
,
矢那瀬 淳一
1
,
栗原 秀行
1
Tatsaya Inami
1
,
Masao Takase
1
,
Junichi Yanase
1
,
Hideyuki Kurihara
1
1栗原眼科病院
pp.1050-1052
発行日 2001年6月15日
Published Date 2001/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410908991
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はじめに
現在における白内障手術の中心である超音波乳化吸引術と眼内レンズ(intraocular lens:IOL)挿入術の術中の合併症は多岐にわたるが,なかでも超音波チップなどの手術器具やIOLの挿入時に伴う虹彩損傷は比較的発生頻度が高く,術後の虹彩萎縮の原因となることも多い。
レンズグライドは1978年にSheetsら1)によって考按され,sheets glideとも呼ばれる。当時のものは長さ2.0cm,幅4.5mm,厚さ0.3mmの弾性プラスチック製で,前房レンズ挿入時のiris tugや,脱出硝子体の前房レンズや創口への嵌頓を防止するのに有用であったが,前房レンズの挿入自体が極めて稀なものとなった現在においては,レンズグライドの使用機会も少なくなっている。
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