残存水晶体とまぎらわしい画像診断所見を呈した外傷性水晶体脱出の1例

Extraocular dislocation of the lens misdiagnosed as luxation by image analysis after blunt injury

　緒言　鈍的眼外傷による水晶体脱臼については，日常臨床で遭遇する機会は少なくない。今回筆者らは，眼外傷後のMRI検査にて眼内に脱臼水晶体の存在が示唆されたにもかかわらず，硝子体手術時に水晶体は確認されず，受傷時の衝撃により水晶体が眼外に脱出したものと考えられた興味ある症例を経験したので報告する。