特集 緑内障診療ガイド—今日の戦略
Ⅰ.診断・治療の指針—私はこうしている
2.治療の指針
原発閉塞隅角緑内障の治療
内田 英哉
1,2
1内田眼科
2岐阜大学医学部附属病院眼科
pp.99-106
発行日 2002年9月10日
Published Date 2002/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410907876
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はじめに
原発閉塞隅角緑内障(primary angle closureglaucoma:PACG)はその発症機序から瞳孔ブロックを伴うものと伴わないものに大別される。大部分は房水流出抵抗増大の主因が瞳孔ブロックによる,いわゆる狭義のPACGであり,一方,房水流出抵抗増大の主因が瞳孔ブロックを介さない閉塞隅角緑内障はplateau irisと呼ばれる隅角形態を持つものである。
周辺虹彩切除術の有効性が確認される基となる瞳孔ブロックの概念は1920年にCurran1)により提唱され,1950年代にChandler2),Shafferらによって再認識された。臨床的見地から,Barkan3)はKoeppe隅角鏡を用いて詳細な隅角検査を施行し,急性緑内障発作の病態生理の解明や周辺虹彩切除術の奏効機序を明らかにした。
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