Ojo 
                        
                        
                
                  
                  
                  
                  
                            
                                    
                                    
                                    
                                    
                            
                            
                
                
                
                            
                            
                  
                            
                                
                            
                        
                
                
                
                            
                        
                
                
                            
                            
                            
                  
                            
                                    
                                    患者と術者
                                    
                                    
                            
                            
                        
                
                
                            
                            
                                
                                    
                                        
                                            
                                                鎌田 光二
                                            
                                            1
                                        
                                        
                                        
                                        
                                            
                                        
                                    
                                
                                
                                    
                                
                            
                        
                
                
                
                  1横浜労災病院眼科
                
                
                
                
                
                
                
                
                
                
                            
                            
                        
                
                            
                            
                        
                
                pp.179
                
                
                
                  
                  
              
              
              
                  発行日 1994年10月30日
                  Published Date 1994/10/30
                
                
                
                DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410904074
                
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- 文献概要
高齢化社会の到来とともに,高齢者の医療においても,単に疾患を治すことばかりではなく患者の満足感,幸福感すなわちQOL(quality of life)が重視されるようになった。高齢者の手術を決めるにも,手術に耐えられるか,生命延長が得られるか,そしてQOLの向上が得られるかについて考慮する必要がある。ところで眼科手術の多くはQOLの向上を目的とした手術であるが,劇的な視力回復をもたらす白内障手術では特に患者のQOL向上が目的とされる。
最近は白内障手術に関する情報も広まり,「簡単にできるそうだから……」と受診するものも増えたように思える。簡単な(?)手術—とのイメージには我々眼科医およびマスコミにも責任があると思われるが,今まで躊躇していた高齢者も手術を受ける機会が増えたことはすばらしいことである。最近の白内障手術では,小切開によるPEA手術などの技術の進歩により,術後安静や栄養補給が問題となることもほとんどなくなった。したがって,重篤な全身合併症がないかぎり手術ができないということはなく,80歳台,90歳台の患者も珍しくない。先日は100歳を越えても手術を受ける元気な患者も現れ,幸いにも無事にIOLも挿入でき,手術後は散歩を楽しむほどに活発となったとのことであり,まさにsuccessful agingである。
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