特集 高齢患者の眼科手術
高齢患者の眼科手術
3 緑内障
続発緑内障
近藤 武久
1
Takehisa Kondo
1
1神戸市立中央市民病院眼科
pp.108-111
発行日 1994年10月30日
Published Date 1994/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410904043
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●視野の障害が少ない例(湖崎分類Ⅲ—a期まで)では,薬物治療で眼圧が21mmHgを越えても(25mmHg位まで)手術療法は回避する。
●服薬に対するコンプライアンスは悪いことが多いので,内服薬の継続を必要とする症例では原則として手術に踏み切る。
●術後は点眼治療も不要になることが理想である。したがって十分な減圧効果が得られる濾過手術を第一選択とする。
●白内障が併存している例では,なるべく同一結膜弁下での合併手術あるいは角膜小切開による超音波乳化吸引術を行い,1回の手術で済ませる。
●入院という環境変化で老人性痴呆の症状が前面に出てくることがあるので,レーザー治療や外来手術も考慮にいれる。
●眼圧レベル,病型にもよるが,平均余命を大きく超えた極端な高齢者では観血手術は原則として回避するほうがよい。
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