連載 眼科薬物療法のポイント—私の処方・37
梅毒性網脈絡膜炎
清水 良
1
1群馬大学
pp.61-63
発行日 1992年1月15日
Published Date 1992/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410900989
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患者は26歳の健康な女子。職業はエアロビックスの教師である。主訴は右眼の進行性の視力低下。4日前より右眼のぼやけを自覚し,特に中心が見づらいという。1日前に某眼科を受診し,当科を紹介された。初診時の矯正視力は右0.1,左1.5であった。右眼底後極部に約4乳頭径の,境界がやや不鮮明な黄白色の混濁があり,一見漿液性剥離のようであるが,隆起はほとんどみられなかった。蛍光眼底造影所見では,後期像で顕著な蛍光色素の貯留があり,網膜色素上皮剥離の所見を呈していた。虹彩炎はない。左眼底は正常であった。
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