特集 小児眼科診療マニュアル—私はこうしている
眼科検診の実際とフォローアップ
小児眼科遺伝相談—私はこうしている
早川 むつ子
1
1順天堂大学医学部眼科
pp.1716-1720
発行日 1990年9月30日
Published Date 1990/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410900421
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小児眼科の日常診療では,先天異常や遺伝性の問題が扱われる事が多い。これらの異常や疾患を持つ親の悩みは,患児への心配の他に次の子供や孫の発病の可能性(遺伝的危険率)へと限りない。また自分の家庭だけが問題を持った特殊な家庭と考え,大きな不安をかかえがちである。これら当事者の悩みに対し,危険率の推定を含め,医学的・遺伝学的知識を提供するのが遺伝相談である。それから先の問題は、当事者が判断,決定すべきで,回答は強制的,断定的であってはならない。
遺伝相談へのDNA診断の応用が小児眼科領域でも近い将来広く行われるようになると考えられるが,本項では現時点での遺伝相談の実際について述べる。
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