特集 小児眼科診療マニュアル—私はこうしている
診療の実際—ポイントとコツ
網膜変性症
濵田 恒一
1
1産業医科大学眼科学教室
pp.1616-1618
発行日 1990年9月30日
Published Date 1990/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410900392
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乳児視覚障害は,眼疾によってもたらされる場合のほか,中枢神経系の異常,代謝異常などの系統的疾患の一症状として出現する場合,あるいは視覚発達遅延による場合などさまざまの場合に見られる。乳児の網膜変性症に関しても,網膜変性症のみの場合と,代謝異常などの系統的疾患の一症状として出現する場合とがある。したがって,乳児の網膜変性症は単に眼科領域のみにとどまる問題ではなく,乳児に関係する各科にわたる問題である。そこで,乳児の網膜変性症を理解するためには,まず,乳児視覚障害のなかでの,網膜変性症の占める位置を認識することが重要である。このため,乳児の両眼性の視覚障害につき述べ,その後網膜変性症について述べる。
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