増刊号 6年前の常識は現在の非常識!—AI時代へ向かう今日の眼科医へ
Ⅸ.外眼部・神経眼科・腫瘍など
神経眼科疾患における生物学的製剤
毛塚 剛司
1,2
1東京医科大学臨床医学系眼科学分野
2毛塚眼科医院
pp.303-306
発行日 2024年10月30日
Published Date 2024/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410215371
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
ここが変わった!
以前の常識
・視神経炎の治療にはステロイドパルス療法が行われ,ステロイド抵抗性の急性期には血液浄化療法が行われていた(保険適用外).
・ステロイド抵抗性の急性期視神経炎において,血液浄化療法ができない場合は免疫グロブリン大量静注療法が行われていた(保険適用外).
・難治性のアクアポリン4(AQP4)抗体陽性視神経炎の再発寛解期には,低用量のステロイドおよび免疫抑制薬内服が長期にわたり行われていた.ステロイドの副作用には都度対処してきた.
現在の常識
・ステロイド抵抗性の急性期視神経炎において,一部の免疫グロブリン大量静注療法が保険適用となり,血液浄化療法に先んじて使用できるようになった.
・難治性AQP4抗体陽性視神経炎の再発寛解期において,生物学的製剤が5剤認可された.補体C5に対するエクリズマブ,ラブリズマブ,インターロイキン6受容体に対するサトラリズマブ,B細胞に対するイネビリズマブ,リツキシマブである.このため,ステロイドおよび免疫抑制薬内服は減量もしくは中止できるようになった.
Copyright © 2024, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.