特集 すぐ役に立つ—呼吸器薬の標準的使い方
トピックス
生物学的製剤
仁多 寅彦
1
1聖路加国際病院呼吸器内科
pp.1934-1938
発行日 2014年10月10日
Published Date 2014/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402200037
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ポイント
◎生物学的製剤は,画期的な効果を示す一方で,重篤な副作用を及ぼすこともあるため,原疾患改善の利益と呼吸器病変のリスクを念頭に置いて慎重な判断を行うことが求められる.
◎生物学的製剤使用前に十分なスクリーニングを行い,可能な限り予防的処置を講じておくことが大切である.
◎感染症に対する免疫系も選択的に抑制するため,一般細菌による肺炎発症頻度の増加・重篤化だけでなく,肺結核,非結核性抗酸菌症,ニューモシスチス肺炎などの特有の感染症に対しても注意が必要である.
◎既存の間質性肺炎を増悪させる可能性がある.また,薬剤性肺炎を発症した場合は早期発見が重要であるため,注意が必要である.
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