今月の表紙
アトピー性白内障
坂本 正明
1
,
髙橋 次郎
1
,
西口 康二
2
1獨協医科大学埼玉医療センター眼科
2名古屋大学
pp.722
発行日 2022年6月15日
Published Date 2022/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410214400
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- 文献概要
患者は47歳,男性。アトピー性皮膚炎の既往があり,他院にて20代の頃から白内障を指摘されていた。その後,徐々に白内障が進行し,視力障害が生じたため,手術目的で当院に紹介され受診となった。初診時の視力は右0.2(0.3×+1.5D),左0.5(1.0×+0.5D()cyl−2.5D 10°),眼圧は右14mmHg,左19mmHgであった。細隙灯顕微鏡で両眼の前囊下と後囊下に白内障所見が認められ,右眼は眼底が透見困難な状態であった。両眼の白内障に対し超音波水晶体乳化吸引術,眼内レンズ挿入術を施行した。術後経過は良好で,矯正視力は両眼とも(1.2)に改善した。
撮影には,TOPCON社製スリットランプSL-D7にNikon社製デジタル一眼レフカメラD300を取り付けた装置を使用した。撮影条件は,スリット長14mm,幅10mm,背景照明なしとした。混濁部の立体感を強調できるように,スリット光を大きく耳側へ振り,斜照明での撮影を行った。被検者の眩しがる様子が強かったため,スリット光の角度,光量,ピントにも留意しながら撮影した。
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