増刊号 この症例このまま診ていて大丈夫? 病診連携にもとづく疾患別眼科診療ガイド
9 弱視斜視
外斜視
下條 裕史
1
1大阪大学医学部脳神経感覚器外科学(眼科学)
pp.350-355
発行日 2021年10月30日
Published Date 2021/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410214197
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クリニック・病院で診るときのポイント
クリニックで診るとき
・緊急紹介が必要な場合.
① 急性の斜視は基本的に病院へ紹介が望ましい.
② 脳動脈瘤による動眼神経麻痺による急性の外斜視が疑われる場合は超緊急!
・それ以外は基本的に急を要する場合は少ないが……
① 共同性かそうでないかはきちんと鑑別する.
② 共同性なら恒常化,複視の自覚,眼精疲労が強くなってきたら病院への紹介時期.
病院で診るとき
・クリニックの項目にもあるように脳動脈瘤による急性外斜視が疑われる場合は脳外科に緊急紹介.
・紹介状に情報が全く書いていない場合も多々あるので特にいつから発症したかはきちんと聴取すること.
・感覚性外斜視を否定するために,1回は散瞳して眼底疾患がないかどうかをきちんと診ること.
・経過をみていくうちに両眼視機能,特に立体視が悪化してきていないか注目.
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