増刊号 この症例このまま診ていて大丈夫? 病診連携にもとづく疾患別眼科診療ガイド
4 白内障
眼内レンズ交換
鳥居 秀成
1
1慶應義塾大学医学部眼科学教室
pp.159-166
発行日 2021年10月30日
Published Date 2021/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410214165
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クリニック・病院から紹介/逆紹介するときのポイント
眼内レンズ(IOL)交換が必要となるのは,大きく分けて次の2つの状況があり,①IOL混濁を伴う場合,②IOL混濁を伴わない場合,に大別される.①はIOL混濁によって視機能が低下している場合,②は患者がIOLの種類や度数変更を希望している場合などが該当する.以下の項目でもこの分け方で解説する.
クリニックから病院に紹介するとき
・IOL混濁を伴う場合:視機能低下がIOL混濁により生じている可能性が高く,患者がIOL交換手術を強く希望している場合.
・IOL混濁を伴わない場合:白内障手術後1か月程度経過しても,患者がIOLの種類や度数変更などによる交換手術を強く希望している場合.IOL交換に伴う合併症について患者が理解しており,それでも交換を希望しているとさらによい.
病院からクリニックに逆紹介するとき
・IOL混濁を伴う場合:IOL交換が問題なく終了し,IOLが囊内に固定できた場合.
・IOL混濁を伴わない場合:患者が希望する種類のIOLが挿入され,希望の見え方になった場合.
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