文庫の窓から
『大同類聚方』
安部 郁子
1
1研医会
pp.1585-1588
発行日 2020年12月15日
Published Date 2020/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410213862
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
この「文庫の窓から」では,2007年より岡西為人の『中国醫書本草考』の案内に従って所蔵の中国医書の紹介をしてきた。現代中医学に通じる医学のできあがった金元時代の医書の紹介をし終わったところで,今回からはわが国の医書について紹介していこうと思う。初回は,平安時代に書かれた『大同類聚方』(808)を取り上げる。
天保2年(1831)に刊行された『奇魂』(くしみたま)1)(文政7年 丹波頼理:序)の一之巻の「総論」に,佐藤方定(のりさだ)はわが国に古くから伝わる医術や医薬について,次のように述べて「神典(カミノミフミ)」を尊ぶべきであると主張する。
Copyright © 2020, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.