増刊号 7年前の常識は現在の非常識!—眼科診療の最新標準
3.緑内障
3)治療
緑内障治療薬
本庄 恵
1
1東京大学医学部眼科学教室
pp.169-173
発行日 2018年10月30日
Published Date 2018/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410212899
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ここが変わった!
以前の常識
●原発開放隅角緑内障の目標眼圧は,緑内障病期に応じて設定することが多かった。
●主流出路房水流出促進薬を日常診療で使用することは少なかった。
●多剤併用療法では単剤併用が基本であった。
●緑内障点眼で眼表面,眼瞼などの副作用はある程度はやむをえず,基本的には休薬,もしくは観血的治療の検討などが対処法であった。
現在の常識
●個別化医療の選択という考えが進み,目標眼圧は病期を含めた緑内障の進行にかかわる危険因子の評価から総合的に設定されることが提唱されるようになっている。
●主流出路房水流出促進薬など新規機序の緑内障治療薬が増えた。
●配合剤の種類が増え,患者負担の軽減,アドヒアランスの維持などの面からも積極的な処方が勧められる。
●防腐剤,添加剤の異なる薬物,後発品など緑内障治療薬の選択肢が増えたため,治療上の大きなポイントである副作用に回避について,まずは薬剤変更が検討できるようになった。
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