増刊号 7年前の常識は現在の非常識!—眼科診療の最新標準
2.眼表面・角膜疾患
2)診断・治療
ドライアイに対するTear Film Oriented Diagnosis
横井 則彦
1
1京都府立医科大学眼科学教室
pp.79-83
発行日 2018年10月30日
Published Date 2018/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410212882
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ここが変わった!
以前の常識
●2006年の診断基準では,ドライアイは,自覚症状,涙液異常〔涙液層破壊時間(BUT)異常(5秒以下),または,シルマーテスト1法異常(5mm以下)〕,上皮障害で診断されていた。そのため検査結果から,涙液減少型とBUT短縮型のドライアイを区別することが可能であった。
現在の常識
●2016年の診断基準では,ドライアイは,自覚症状,BUT異常(5秒以下)で診断されるようになったが,ドライアイのサブタイプを分類することができない。
●眼表面の層別診断(TFOD)は,涙液層の破壊パターンに基づいて,①その破壊をもたらす眼表面の不足成分の看破,②ドライアイのサブタイプ分類,③破壊を防ぐことでドライアイを治療しうる眼表面の層別治療(TFOT)の提案の3つを可能にする方法である。
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