Japanese
English
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Plastic Film利用による軟膏適用法(Occlusive Dressing Method)について
APPLICATION OF PLASTIC FILM ( OCCLUSIVE DRESSING METHOD) IN OINTMENT THERAPY
白取 昭
1
,
多田 慶介
1
Akira SHIRATORI
1
,
Keisuke TADA
1
1北海道大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, School of Medicine, Hokkaido University
pp.753-757
発行日 1963年8月1日
Published Date 1963/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203572
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I.緒言
強力な抗炎症作用を有する副腎皮質ホルモン含有軟膏は,皮膚科領域において近年益々その使用頻度が大となつてきた。特に潮紅,丘疹,小水疱などの急性期症状を示す病巣に対しては,塗擦,塗布または貼布などの通常の適用法によつていちじるしい効果が得られているが,一方浸潤,肥厚の強度な慢性局面に対しては予期した効果をあげ得ないことが多く,ためにかかる病巣に対しては副腎皮質ホルモン懸濁液の局所皮内注射などが応用されるに至つた。しかしこれには患者に与える苦痛,時間および労力の浪費,適用範囲の制限など幾つかの難点があった。
Scholtz (1961)は,Fluocinolone acetonideによる乾癬の局所療法と題して,0.025%Fluo-cinolone acetonide creamとplastic film(saran wrap)を利用して,乾癬病巣に対してocclusive dressing methodを行ない,全例に有効であつたことを述べているが,われわれも,尋常性乾癬に対して副腎皮質ホルモン軟膏を使用するに当り,plastic filmを利用したocclusivedressing methodを行なうことによつてきわめて優秀な成績を得ることができた。
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