特集 診療管理
簡便なX線Filmの在庫管理法
梅津 正熈
1
1三楽病院内科
pp.811-815
発行日 1959年10月1日
Published Date 1959/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201575
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
医学の進歩に伴ないX線写真の重要性も益々高まつて来ている。したがってX線Filmの使用量も急速に増加しつつあるが,診断上の重要性という点から,品切れとなることを恐れるあまり,使用量を遙かに上廻つてFilmを買い過ぎる傾向が見られる。X線Filmは単価も高く保管にも特別の設備や手数を要するので,病院の経営上からは品切れとならない範囲で最小限に買入れたい訳である。
三楽病院で昭和33年1月から12月までの1カ年間(50週)にわたり各科入院外来を通じて使用されたFilm数量を各型別に週毎ダース単位に調査して見ると,それらの度数分布は第1〜5表の如く各型とも正規分布と見なして良いようである。第1表の大四切型についてx2検査により分布曲線の適合度を調べて見ると第6表に示す如くx2値は0.706となり,x2.95(3)=7.815より遙かに小さく,従つて良好な適合度を示す。大四切型以外の各型についても同様の計算により,第7表の如くいずれも正規分布曲線に対し良好な適合度を証明し得た。即ち大四切型を例にとれば,第1表の柱状図は第8表の如き正規分布曲線と考えて良い訳である。
Copyright © 1959, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.