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あとがき
井上 幸次
pp.1048
発行日 2018年7月15日
Published Date 2018/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410212769
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この4月から下村嘉一先生の後任として『臨床眼科』の編集委員に加わらせていただきました鳥取大の井上幸次です。よろしくお願い致します。
さて,本号には昨年の第71回日本臨床眼科学会で発表された論文が集められていますが,第71回日本臨床眼科学会ではITに強い吉冨健志会長の英断で,学術展示がデジタルの大きなパネルの形で行われ,話題となっていました。なじまない人もおられたようですが,プログラム評価委員会(奇しくもわが『臨床眼科』の編集委員の一人である稲谷大先生が委員長)でも支持され,アナログからデジタルへの流れを止めることはできないと評されました。ところが,このあとがきを書いているつい2週間前に大阪で行われた日本眼科学会総会では,時代の流れに逆行して,学術展示がすべて旧来の紙のスタイルとなっていました。実はその仕掛け人は他ならぬ私で,総会長として,紙派の人間の最後の抵抗を試みたわけです。紙には紙なりの捨てがたい魅力があって,通りがかりにふと目にするということがあったり,発表者がいない所で,たまたまそのポスターに興味をもった複数の人たちで議論が盛り上がったりするといったことが起こります。ちょうど本屋さんに行ってお目当てではないよい本にめぐりあえる機会があるようなものです。将来はそういうアナログの要素を取り入れたデジタルになれば,紙派としてもありがたいのですが。
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