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このあとがきを書いているのは11月下旬で,新型コロナの第3波が襲ってきたのに,経済のことを考えてなかなかGo Toを止めにくいという状況にあります(どうでもよいことかもしれませんが,Go To トラベルとか,Go To イートとか変な和製英語を連発していると,日本人の英語力がどんどん落ちてゆくような気もします)。まだまだ従来のリアルな学会は難しい状況ですが,先日の臨床眼科学会はWebで無事開催されて,今年の日眼のときよりもノウハウが蓄積されてきているため,結構参加者の満足度は高いように思われます。Web開催ならではの利点もいろいろあって,今回シンポジウムの座長をやったのですが,演者間のdiscussionを,次のセッションを気にすることなく,十分行うことができたのはとてもよかったと思っています。参加者としては,リアル学会だと裏番組になっているものには参加できないのですが,それがいくらでも視聴できるし,聞き損ねたら何度でも繰り返し見返すことができるのは大変便利です。それと臨眼はインストラクションコースが人気ですが,人数制限があったものが,今回は無制限にいくらでも参加できるというのも,勉強熱心な先生方にとっては福音であったかもしれません。その代わりに視聴できるものが多すぎて,この「臨床眼科」掲載論文の中核になっている一般講演にまで手が回らないという感じです。視聴できなかった一般講演は,今後掲載される「臨床眼科」の論文でゆっくり勉強していただければと思います。
本号の特集は,水木信久先生に企画いただいた「もう悩まない ぶどう膜炎の診断と治療—達人の診療プロセスを教えます」ということで,苦手意識をもっている先生方が多いぶどう膜炎診療の現状をまとめていただきました。これで「もう悩まない」というわけにはさすがにいかないとは思いますが,力のこもった総説がそろいましたので,ご賞味ください。
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