Japanese
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連載 蛍光眼底造影クリニカルカンファレンス・第21回
網膜腫瘍
Retinal Tumors
古田 実
1
Minoru Furuta
1
1福島県立医科大学眼科学講座
pp.1700-1710
発行日 2017年11月15日
Published Date 2017/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410212501
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疾患の概要
網膜組織に原発する主な真性の悪性/良性腫瘍は,網膜芽細胞腫(retinoblastoma)/網膜細胞腫(retinocytoma),網膜色素上皮腺癌〔retinal pigment epithelium(RPE)adenocarcinoma〕/網膜色素上皮腺腫(RPE adenoma),およびリンパ系腫瘍の原発性硝子体網膜リンパ腫(primary vitreoretinal lymphoma:原発性眼内リンパ腫)である。その他の網膜腫瘤のほとんどが奇形の一種である過誤腫(hamartoma)であり,組織の構成成分の構成比率に先天的な異常があって腫瘤を形成したものである。これには星状膠細胞性腫瘍,血管性腫瘍などがある。過誤腫は母斑症に関連して生じていることがあり,母斑症の診断に大きく貢献する。表1に網膜層別の代表的病変と合併する代表疾患を列挙する。網膜腫瘍は英語名,日本語名ともに複数の名称が存在し難解であるため,補足的に英語名も併記した。
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