今月の表紙
アミオダロン角膜症
長谷川 哲也
1
,
寺崎 浩子
2
1自治医科大学附属さいたま医療センター
2名古屋大学
pp.1642
発行日 2017年11月15日
Published Date 2017/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410212489
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症例は62歳,男性。右眼の成熟白内障手術を希望して来院された。全身疾患に不整脈があり,アミオダロン塩酸塩を来院時まで200mg/日,5年1か月22日間(計375.6g)投与されていた。受診時の視力は右15cm 指数弁,左0.1(1.2)であった。両眼の角膜下方に色素沈着を認め,Orlando分類でアミオダロン角膜症grade Ⅲ(右),Ⅱ(左)を認めた(写真は右眼)。投与から発症までの期間は不明である。
白内障はEmery-Little分類でgrade 5(右),grade 3(左)であった。超音波水晶体乳化吸引術+眼内レンズ挿入術を行い,術後視力は両眼(1.2)を得た。角膜混濁が瞳孔領にかかっていなかったため,視力に影響しなかったと思われる。
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