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神経眼科/レーザー眼科
若倉 雅登
1
1北里大
pp.974-975
発行日 1988年8月15日
Published Date 1988/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410210491
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Frick E : Optic neuritis and multiple sclerosis. Cell-mediated cytotoxicity by peripheral blood lymphocytes against basic protein of myelin, encephalitogenic peptide, cerebrosides and gan-gliosides. Eur Neurol 28 : 120-125,1988.
多発性硬化症(MS)と特発性の視神経炎(ON)は同一スペクトルムにある疾患かあるいは互いに別物かは議論のあるところである.しかし一般には相似の免疫病理学的基盤があると考えられている.この著者はMS患者やON発症初期の患者にミエリン塩基蛋白(BP)に対する抗体依存性リンパ球細胞障害があることを示してきた.MSにおいては脳炎起炎性ペプチド(encepha-litogenic peptide=EP)に対しても同様のことがいえるので,ONについてはどうか調べたのが本研究の主たる目的である.同じ患者から集めた血液中のTリンパ球を分離し,表題の各抗原を塗布し51Crで標識した標的細胞と,効果細胞とを1対50の割で培養液中に5時間置き上清中に放出された51Cr活性を,細胞障害の程度をあらわすものとした.この結果MSの再発やONを有するMSでEPでの細胞障害性は高かった.ONでは病初期,両眼性例,再発例で上記抗原での細胞障害性が高く,EPが他の神経疾患では細胞障害性を示さないことからも,ONのEPでの細胞障害性の存在はMSの初期を示唆する有力な所見だと結論した.
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