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特集 第39回日本臨床眼科学会講演集 (1)
学術展示
Fabry病3例の結膜生検—電子顕微鏡的研究
An electron mlcroscopic study of conjunctival biopsy speclmens in 3 cases with Fabry disease
原田 敬志
1
,
三宅 養三
2
,
粟屋 忍
2
,
三田 一幸
3
Takashl Harada
1
,
Yozo Miyake
2
,
Shinobu Awaya
2
,
Kazuyuki Sanda
3
1名古屋大学分院
2名古屋大学
3名古屋大学皮膚科
pp.144-145
発行日 1986年2月15日
Published Date 1986/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410209615
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- Abstract 文献概要
Fabry病はスフィンゴ脂質の蓄積症で7ないし8歳ごろから症状を表わす.眼科的には渦状角膜が特徴とされるが,これは保因者にも90%ほどの頻度で見出される.遺伝型式は不完全伴性劣性遺伝である.珍しい疾患であるとはいえ,国外・国内でその報告例も増加しつつあり,我々もその3家系6症例を記載している.
特徴的な角膜病変を解明するために今までその病理組織学的検討が加えられているが,本症は視力が低下しないので角膜をこのように検査できる機会は多くない.その代わり結膜生検は実施が容易で患者の負担が少ない.今回母子例2例を含む3症例に結膜生検を施行したので,その電顕所見について述べ,さらにすすんで母(不完全型)とその男児(完全型)との間に見出された形態学上の差違について比較検討した.
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