Japanese
English
連載 眼科図譜・309
網膜芽細胞腫の自然寛解の2症例
Two cases of spontaneous regression of retinoblastoma
小松 真理
1
,
箕田 健生
2
Mari Komatsu
1
,
Kensei Minoda
2
1東京大学医学部分院
2東京都養育院付属病院
pp.1040-1041
発行日 1983年8月15日
Published Date 1983/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410208989
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緒言
網膜芽細胞腫の中に自然寛解例のあることは良く知られているが,過去の本邦における報告は,いずれも片眼の摘出後の病理組織検索あるいは家族歴から網膜芽細胞腫の診断がついた症例であった1)。しかし,このような裏づけのない症例の中に,その1臨床所見から網膜芽細胞腫の自然寛解と診断され,経過観察によっても拡大増殖傾向の無い,良性腫瘍としての態度をとる症例が存在し,こうした例においては治療を急ぐことなくまず経過観察することが必要であると思われるので,その臨床像について報告する。
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