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特集 第37回日本臨床眼科学会講演集 (その7)
学術展示
日本における網膜芽細胞腫の頻度(1975〜1979)
Incidence of retinoblastoma in Japan (1975-1979)
金子 明博
1
Akihiro Kaneko
1
1国立がんセンター病院眼科
pp.978-979
発行日 1983年7月15日
Published Date 1983/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410208973
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わが国における網膜芽細胞腫(Rtbと略す)の頻度に関する研究は箕田により1975年の1年間について全国登録されたものを使用した報告がある。しかし,これは参加施設が少なく,回答率が低く,観察期間も短いため,その結果に対する信頼性は乏しかった。今回,厚生省がん研究助成金によりRtbに関する研究班が発足したので,本疾患の基礎データとして正確な頻度を知る必要があり,1975年から5年間について調査した。
調査方法Rtb全国登録を補う型でアンケート調査を行った。対象とした施設は1975年から5年間のRtb全園登録に症例の見られない,大学病院眼科11と一般病院眼科1,113施設である。第一次調査として症例の有無につき回答を求めた。すべての大学病院眼科と担当医の転勤などで調査不能の64施設を除く,94%の一般病院眼科から有効な回答が得られた。第2次調査として,症例のあった施設に調査用紙を郵送して,患者氏名,性別,生年月日,初診日,患側,遺伝性の有無,病理診断の有無,転院先などについて記入を依頼し,封書により全施設から返信を得た。行政管理庁長官の許可を得て,厚生省人口動態統計死亡調査票よりRtbによる死亡者を調査した。これらの方法で知った症例は,氏名などによりすでに登録されている者と重複しているか否かを検討した。登録されている症例にも,Rtbでないと思われるものが入っており,これらを除いた。初診日をもって,その症例の発生年度とした。
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