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1975年3月より1980年6月までの間に金沢医科大学病院にて腎移植術を受け,眼科的検索をなしえた30症例について眼科の立場から術後経過を観察した。
眼合併症は30例中23例(76.7%)に認められた。
(1) PSCは21例70%にみられた。
(2) PSCの発症は術後2カ月から61カ月でみられた。
(3) Grade IIをこえるPSCの出現はみられなかった。
(4)術後約1年前後で10g以上のステロイドを内服している者に発症したPSCは,進行の可能性がある。
(5) Grade IIの者ではPSC発生とステロイド総服用量および第1年目量との間に有意な相関関係が認められた。
(6) PSC発生とAzathiopurine総量,血清カルシウム,クレアチニン・クリアランス,血清アルブミンとの間には有意な相関関係は認められなかった。
(7)緑内障は2例に認められた。
(8)頻回の球結膜下出血は2例に認められた。
We evaluated the ocular complications in 30 patients with terminal renal failure and who under-went renal transplantation during the 5-year period ending June 1980. Ocular complications were detected in 23 of the 30 patients. Posterior subcapsular cataract developed in 21 (70%) 2 to 61 months after surgery. The development of grade 11 cataract (Crews' calssification) was positively correlated with the total dose of administered cor-ticosteroid (p<0.01) and the dose during the first one year (p<0.05).
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