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第1回眼科手術学会講演抄録集
住江 憲勇
1
,
中谷 一
1
,
前田 一美
1
,
久保田 行男
2
,
尾原 正博
2
1大阪厚生年金病院
2大阪厚生年金病院麻酔科
pp.1465-1475
発行日 1979年11月15日
Published Date 1979/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410207996
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1.局所麻酔剤塩酸リドカインによる重症痙攣発作
塩酸リドカインによる急性中毒反応のimmediatetypeとdelayed typeの2症例を報告する。血中局麻剤濃度がどの位になつたら中毒反応を起こすかは,同じ血中濃度でも人によつて差があり,また,全身状態,心因性反応等の関与により,同一人でも状態によつて異なる。しかし,一たび中毒反応の徴候を呈したら速かに対処し,血中局麻剤高濃度遷延化を阻止せねばならない。そのために,①Diazepam投与,②気道確保による十分な酸素投与を改めて強調した。なお,Deryck Dun-calfが1970年に報告したGeneral AnesthesiaとLocalAnesthesiaとのDeath Rateには差が認められないように局所麻酔といえども十分な準備が必要である。
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