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緒 言
多彩な黄斑部病変の解釈には難解なものが多い。黄斑部の瘢痕形成,出血も例外ではない。近年になり,黄斑部の脈絡膜由来の血管新生が老人性円盤状黄斑部変性症8),眼ヒストプラズマ症12,16),網膜色素線条10),脈絡膜腫瘍および病因不明の黄斑部血管新生9)等に証明されて注目されてきた。
強度近視におけるFuchs' spotは衆知のことであるが,この一連の変化として,特発性黄斑出血,黄斑部瘢痕形成,色素斑形成等が認められる。強度近視の黄斑部病変は,眼球伸展による変性萎縮と解釈され,その具体的な発生機序は未だ十分に説明されていない。黄斑部病変に脈絡膜由来の血管新生が関与していることは強く推定されているが,その病態の把握には螢光眼底造影法が最も効果的であるものの,螢光眼底造影法により強度近視眼に黄斑部の血管新生を証明したものはない。血管新生と思われる症例さえ,螢光眼底造影による脈絡膜由来の血管新生の造影所見の特徴および,判定基準が無いため,その判定には苦慮する場合が多い。
A total of 35 eyes with macular affections associated with myopia were examined by me-ans of rapid sequence fluorescein fundus an-giography. The state of refraction ranged from -6D to -34D. The ages of the patients ranged from 12 to 76 years. Macular haemorrhage was present in 5 eyes. Scar formation in the macula was present in 13 eyes.
In all the 13 eyes with macular scarring, fluorescein angiography revealed the presence of neovascular tissue originating from the sub-macular choroid.
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